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エージェント・ウルトラのGreenTのレビュー・感想・評価

エージェント・ウルトラ(2015年製作の映画)
3.0
アメリカでは “Stoner Bourne” と呼ばれていて、「ジェイソン・ボーンがストーナー(定期的にヤクをやる人:特にマリファナ)だったら?」というコンセプトで、スパイ映画のパロディなんかも混ぜた映画です。

マイキー(ジェシー・アイゼンバーグ)とフィービー(クリスティン・スチュワート)は、ウエスト・ヴァージニアの寂れた街に住む、グランジーなカップル。

マイキーはパニック・アタックがあるらしく、いつもおどおどした感じがジェシー・アイゼンバーグに合ってます。

マイキーは実はCIAの「アメリカン・ウルトラ」というプログラムで開発した人間兵器なのだが、その記憶は封印されていた。しかしCIA内部抗争で、エイドリアン・イェーツ(トファー・グレイス)に暗殺されそうになる。

ってことで、大半はマイキーとフィービーがCIAの「タフガイ」から追われてボコボコになる話です。

本題に入る前に言いたいのは、この映画、音響が最悪!!人が喋っているときは小さくて聴こえないからボリュームを上げると、アクションシーンではドッカンドッカンうるさすぎてボリュームを下げないとなんない!これ劇場で観た人問題なかったのか。

映画全体としては、「惜しい!」って感じでした。ジェシー・アイゼンバーグとクリスティン・スチュワートはすごい良くて、この2人がカップルであるってケミストリーもあるし、2人がボコボコになりながらもお互いを助けようとするところは感動させられる。

フィービーがマイキーの監視のエージェントとして送られてきたんだけど、本当に恋に落ちたとか、設定も納得行くし、マイキーがボコボコにされた顔でフィービーにプロポーズするところとかも私は好き!(でもこのシーンちょっと『ナチュラルボーン・キラーズ』のパクリっぽかった)

あとプロットを登場人物が口で説明しちゃうんだけど、意外と「え?え?そんでどーなるの?」と興味をそそられた。これはそれに反応するジェシー・アイゼンバーグの演技が良かったせいかなあ?

私意外とジェシー・アイゼンバーグ好きなんですよね。もっといい役やって欲しいです。

と、悪くはなかったんだけど、ギャグとか全然面白くないし、もっとなんとかなったのでは?と「惜しい!」って感じでした。

監督の ニマ・ヌリザデは全然知らないけど、脚本のマックス・ランディスは、映画がコケたことに対して「文句のツィート」をしたことで有名で、ウィキにツィートの内容が載ってたけど要約すると、「この映画はすごくいい映画なのに、続編の話が立ち消えたのは、オリジナルなアイデアは金にならないから。オリジナルな映画を作ろう!というという意気込みは、タランティーノとノーラン以外には認めて貰えないのか?オリジナルな映画はもう世間に受け入れられないのか?とても困惑している」んだそーです。

んー、映画コケて文句言うってのはプロフェッショナルじゃない!終わってしまったものにいつまでもこだわってないでMove On!! みんな当たったりコケたり、いろんな仕事をして認められていくんだから、文句ツイートしているその労力をもっといい映画を作ることに使って!
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