いの

私の少女のいののレビュー・感想・評価

私の少女(2014年製作の映画)
4.2
映画館で観て以来の再鑑賞
そうだ そうだった、ペ・ドゥナがペットボトルを手放せない映画だった。観ながら思いだしていく。思い出していくと不安が私の心のほとんどを占拠した。どうしよう


韓国では2014年公開の映画(日本では2015年)。もう10年ほど前の映画なのに全く古く感じない。テーマも内容も、今年公開と言われても違和感なし、だし、それこそが問題でもあるのだと思う。閉鎖的なムラ(漁村)社会では黙認するのも当たり前のこと。暗黙の了解。不法就労の問題。ペドゥナの過去。交番というのか警察の出張所というのか、そこで働くペドゥナの部下たちが皆彼女の過去を知っているんだということを、表情や僅かな言葉で示すのも、映画としてほんと巧いなぁと思った


ペドゥナ × キムセロン
この二人の共演作品が、いわゆる〝フツー〟であるわけがない
ぞわぞわ・ざわざわするー


関わってしまった以上、ペドゥナにはもうどうしようもなく、ああする以外には出来なかったのだと思う。全然希望を抱けないラストで、終幕後のことを想像しても、そこに光なんて見えてこないし、どちらかと言えば行き着く先は破滅とかそんなことしか想像できない。でも、きっとペドゥナはこの後も抱えてやっていくんだと思う。世間的な幸せとか名声とかそういうものは、もうとっくに手放してる。そんなペドゥナの隣にはアタシが居たいくらいですごめんなさい
いの

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