せーや

エリザベスのせーやのレビュー・感想・評価

エリザベス(1998年製作の映画)
3.7
エリザベス2世が4月21日に90歳を迎えられるということで
英国王室祭を開催!
第1弾は「エリザベス」だ!

16世紀イングランド。
新旧キリスト教の抗争が続く中
プロテスタントだったエリザベスは
カトリックのメアリー1世によって幽閉されるが
彼女の死により、エリザベスは何も知らないまま
女王に即位する。

混乱の最中にあり、弱体化する一方の英国を救った
英国史上最も偉大な王の一人、エリザベス1世。
彼女の生涯を描いた作品、第1部。

今作ではエリザベスが女王となるまで
そして有名な「イングランドと結婚する」までを描きます。

歴史で習った程度の知識では
イギリスの偉大な女王だとか
スペインの無敵艦隊を破ったとか
死ぬまで結婚しなかったとか
なんとなく苛烈で高潔なイメージの人ですが

実際はかなり違いました。

エリザベスは前々王ヘンリー8世の
2番目の妻アン・ブーリンの娘で
前王メアリー1世とは腹違いの姉妹。

ブーリンと言えば「ブーリン家の姉妹」
エリザベスの母アン・ブーリンは
複数の男性とヤッたことやなんかで処刑されています。

そんな彼女は王室から離れて暮らしますが
そのせいか、世の中の情報に非常に疎い。
こんな人が国の統治者になれるのか、というほど
あまりにも頼りない。

偉大な女王として語り継がれる彼女が
若い頃はこんなにも無知だったとは。

さらに処女王というくらいだから
色恋沙汰なんか無いのかと思いきや
ちゃっかりイチャイチャしています。
処女じゃないのかよ!(三村風に)

エリザベスも若い頃は普通の女の子だったんですねぇ。

しかしそれが「王の資質がない」と思われ
多くの貴族の反感を招き
そしてプロテスタントであるが故に
影響力を持つ司祭の反感を招く。

しかしそんな純粋無垢で信心深い少女が
次第に鉄の女王に変わっていく。
発言や佇まいが見違えるほどに変わります。

エリザベスは一体どのようにして
黄金時代への礎を築いていくのか?

それまでの過程が今作で描かれるけれど
ヘンリー8世からエリザベス1世までの
イギリス史を知っておかないと
なかなか解りづらい作品ではあります。

ナントカ伯爵とかナントカ公とか
貴族だらけな上に、その人たちが
重要な役割を担っているので
最初は混乱します。

できればエリザベス1世の時代の
事前知識は持っておいた方が良いかも。

ケイト・ブランシェットをはじめ
イギリスの名優が勢ぞろい。
特にジェフリー・ラッシュはカッコいい。

ヴァンサン・カッセルは相変わらずな役どころだけど
ダニエル・クレイグ!クレイグ兄さんが意外な役どころ!
なかなかキュートなヘアスタイルでした。
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