JunIwaoka

フレンチアルプスで起きたことのJunIwaokaのレビュー・感想・評価

4.0
2014.10.25 @ 27th TIFF
(英題:Turist)

カンヌ映画祭で話題となってた1本。いやー腹抱えて笑ったわ。家族における父親の話で、男の悲しい性についてのお話。よくさ連休最終日の夜にサービスエリアで、家族連れのお父さんを見掛けるとつくづく大変だなぁなんて思いますが、それでも弱音を吐けないのが辛うじて子供たちに保てる威厳ってやつでして。これはそんな威厳が崩壊する見るも無残な映画。
ワークホリックでイケイケなはずの父親を持つ家族が、スキーをしにバカンスへ出掛ける話。1日目の可愛い子供たちと美しい奥さんと写る写真には理想的な家族像で憧れるんだけど、2日目に起こる事件に100年の恋も冷めてしまうことをしてしまいバカンスは最悪な展開へ。
だいたいの男っていうものは弱いし肝心なときに頼りにならないんだけど、それでいて強がっちゃうから救いようがない訳で。これが他人事だから笑えるけど、身に覚えあるからまったく笑えないんだよね。それがたまたま知り合ったカップルが玉突き事故みたいに追求されるシーンが印象的で、女性というのは残酷なほど現実的なんですね。それでも真綿で締めつけるように追い詰めるんだけど、そんなときに女性に救われないと目を当てられない無様な姿になっちゃうのが悲しい性でして、もうほんと大目に見てねって思うばかりでした。スウェーデン映画ですが、これって万国共通だと思います。なんてね。
JunIwaoka

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