マルメラ

ブラック・スキャンダルのマルメラのレビュー・感想・評価

ブラック・スキャンダル(2015年製作の映画)
2.5

ジョニデ&カンバーバッチが出てる!
これは観ねばということで鑑賞。

キャスト見たら、ケヴィン・ベーコンにダコタ・ジョンソンに。。。
ダコタいた?
ジョニデの奥さんか?
注意してなかったから分からずww
ロープで縛られて目隠しされてたら分かったのに!
あと、「ハウスオブカード」の酒中毒で殺されたハゲも出てます!!
出世!出世!

実話ベースということで、正直ちょっと面白味に欠けたかなと。
悪く言うと再現ドラマを見させられてる感じ。
話の形としては「ウルフ・オブ・ウォールストリート」とか「グッドフェローズ」とかあのタイプに似ていて、しがない男がのし上がるみたいな。そういうタイプの映画。

つか、カンバーバッチ全然出てこねぇし。
しかも、悪事に加担しないしww
ジョニデとカンバーバッチともう1人wwがそれぞれの立場を上手く使いながら、悪事を働いていくブロマンスを想像していたので、少しゲンナリ。

実話ベースの難点は、成長を描けないところなんですよね。実話ですから。
誰かの頭の中で作られた話ではなく、本当にあった話なので、そこには成長とかそういった脚本の決まり事が入り込む余地が無い。
だから、なんか見終わった後に「ふーん」で終わってしまうことが多々。
こういう話があったんだ。で?
ってなりがち。

「ウルフ・オブ・ウォールストリート」のように、音楽の使い方で観客を乗せたり、「グッドフェローズ」のようにキャストの演技や台詞の巧みさ、緊迫感で観客を沸かせるような作品にしないと、なかなか記憶には残りづらい映画になってしまいますよねー。

この映画は良くも悪くも淡々と話が進む。
良く言えば、リアル。
悪く言えば、演出の凝った再現ドラマ。

人を殺すシーンの見せ方も、微妙。
車の中でいきなりボコボコにするシーンは迫力あったけど。
引きの絵で揺れる車を映しても良かったかな。
家の中で売春婦を殺すシーンは陳腐。
例えば、廊下からもがく足だけを映すとか、売春婦の夫⁇というか彼氏?みたいな奴の顔だけを映して、声だけが聞こえるとか、そのものを見せずに恐怖感を与えるやり方もあったように思う。
これが良い方法とは言いませんが、考えてみるとあんまり「怖い!」って思わなかったので、こういう演出だったら怖いって思えたかなと。

「グッドフェローズ」みたいに、いきなり切れ出すというか、「あっ!やばい!逆鱗に触れた?」みたいになるシーン。
あそこは良かったけど。
「グッドフェローズ」のあれには敵わず。
やりたいことは「グッドフェローズ」なんだろうけど。

あと、実話ベースのラストのお決まりの誰々はこの後こうなりましたってやつが、大して興味を惹かれなかった。
これは、登場人物に感情移入できなかったからだと思う。
こいつ、この後どうなったの?って観客が思えなかったら実話ベースは負けかなと。
グッドフェローズ名作だったなーww
アホはアホなりに、悪い奴は悪い奴なりに、良いところがあるし、それは映画としての魅せ方次第だと思うんです。
今回は地元愛というか地元の掟に縛られた幼馴染の絆の部分がもっと良いものに描かれていたら、こいつらを好きになれたかもしれない。

ジョニデが狼でもなく、キモサベでもなく、普通の人⁇を演じているので、ジョニデが観たい人にはオススメです!
マルメラ

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