ニクガタナ

終わってるのニクガタナのレビュー・感想・評価

終わってる(2011年製作の映画)
3.4
愛と罪と裏切りと後悔と欲と体が重なり合う不思議な恋愛群像劇。これはピンク映画として公開されたのかしら?今泉監督の長編劇映画デビュー作らしい。明らかにエロ目的の映画で当然何度も濡れ場はあって、ヨリ画が多く生っぽい。美しい裸体で一肌脱ぐ女性は主演のしじみのみ。登場キャラそれぞれの思考にあまり共感はできないが、セリフにセンスがにじむ会話劇はこの頃からすでに散見される監督自身のオリジナル脚本。メインキャスト4人皆同級生には見えないなぁ。スマタでイカされて「入ってたよ」を繰り返すのが切ない童貞ババケンを演じた前野朋哉目当てで観たので見せ場があってスッキリ満足。今泉監督自身が出演してるとは思わなかった。上手くはないが独特の味。スマッシュ叩きつける卓球シーンでの終い方が不思議なセンス。音楽もつけられないくらいの低予算のようで、設定2日間くらい皆同じ服着てるよ…ロケーションも美術も安くて悲しくなる。本作もまた各キャラ収まって欲しいところに収まって良し。今泉監督の願いの投影なのかな?
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