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バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)のsmithmouseのレビュー・感想・評価

4.0
長回しのシーンに詰め込まれた実在と非実在の台詞、台詞、台詞。次々と登場人物が変わり自分達の出演する舞台やお互いについて意味深かつ粋に語っていく。
落ちぶれた俳優のキートンの演技にダメ出しする演技派ノートンはなんとなく「ファイトクラブ」のタイラーかよってツッコミたくなった。

台詞以外の細かな点にも仕掛けがあり、例えば路地を抜け、タイムズスクエアに出てくるシーンでは、鳥のマークのアメリカンイーグルの看板、スパイディ、アイアンマン、バンブルビーが映り、全てに意味が含まれている。

主人公に囁く声や謎の力や幻想の存在、劇中の劇にのめり込む登場人物を映画で観るという、虚実相俟った、なんとなく完成したのに元絵が分からないパズルみたいな感じ。混沌とした演劇的映画。
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