やん

DANCHI NO YUMEのやんのレビュー・感想・評価

DANCHI NO YUME(2008年製作の映画)
3.0
私はラップが好きである。あのドシャブリの野音“さんぴんキャンプ”の中にいた、いわゆる“さんぴん世代”。そんな私、アナーキーというラッパーを詳しくは知らない。し、曲もほぼ聴いたことがない。その状態で本作を観た事をまずは記しておく。

そこに映しだされているものは、紛れもない純度の高いヒップホップだった。自ら置かれている現状に対し苦悩し、もがき苦しみ、そして吐き出し叩きつけるかのようにライムする。聞き取りやすいフロウにも好印象。うん。オジさんジーンときたよ。
ただ、やっぱりオジさん歳をとりすぎたみたい。これを観て「心を動かされた」とかは全くない。「若いっていいなぁ」「かわいいなぁ」って。同世代や彼より下の世代がこれを観てどう感じるか、そこが知りたい。ヒップホップって文化だから。「繋いでいかなきゃね」って。そういう意味で、本作は良い役割を果たすんじゃないかな!?と思った次第。

あ、あと最後に苦言。これは製作側への苦言なんだけど、録音、整音が悪すぎて折角の彼らの“言霊”が聞き取れません。これは致命的。英語字幕付で良かった。ま、製作がアメリカだから仕方ないか。
やん

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