このレビューはネタバレを含みます
予告編見ててもあまり好きな感じの映画では無さそうだったのだけれど、ディカプリオ念願のアカデミー主演男優賞受賞作ということもあるので鑑賞。
ひたすら長い、暗いというイメージで臨んだもののやはりその通りの展開。しかし、ありとあらゆる手段で傷めつけられるディカプリオを見ている内に、往年のたけし軍団のお笑いウルトラクイズなんかを思い出してしまい、全く笑える映画ではないのだけれども、笑えてきてしまった…。館内もところどころ笑いが起きていたような(?)。熊との格闘シーンはもはやコント…
熊に噛まれる、ひっかかれる、血みどろで雪山を這いずりまわる、川に流される、滝から落ちる、吹雪で馬から落ちる、見方に裏切られる、スター・ウォーズのルークよろしく獣の内蔵ほじくりだして暖を取る…。思いつく限りの「痛めつけ」を食らうディカプリオ。
何でこれで死なないんだ? ってシーンの連続だったのだけれど、熊に襲われて実は死んでいてゾンビ化していたのではないか? 泳いでいる魚をつかまえて生で食らいつくし、獣の肉も生で食らうし…最後の方でトム”マッド”ハーディーは部族に殺されたのに、ディカプリオは見逃されたのも、実はもう死んでいたのでは? と。
アカデミー賞取るくらいだからさすがの熱演だったのだけれど、ほとんど台詞は無くて顔芸ばかりだし、これが「代表作」みたいになってしまうのはディカプリオにとって良いことなのか? 『ウルフ・オブ・ウォールストリート』みたいな演技こそ真骨頂でしょ。