えーこ

皆さま、ごきげんようのえーこのレビュー・感想・評価

皆さま、ごきげんよう(2015年製作の映画)
3.4
フランス革命時代、ギロチンにかけられる男爵、
見物するは歓喜する女たち。
場面変わって戦場では殺し合い、
兵士は老女をレイプし、金目のものを根こそぎ奪っていく。
そして、現代のパリ。
ローラースケート強盗団が横行し、
バックや帽子(権威?)を次々に奪っていく。
いきなり戦車のようなロードローラーにひかれてジイサンペチャンコ!!
笑っていいんだか悪いんだか、
シュールなボケに戸惑う(笑)

ギロチンで首をはねられた男爵は、
戦場では従軍司祭、現代では管理人。
輪廻なのか、子孫なのか、
同じ役者が時を経て、違う役をそれぞれ演じている。

脈々と受け継がれる魂、
いつの世にも格差はあり、争いも犯罪も絶えない。
でも、いつも女たちはたくましい。

扉の向こうは何を意味するのだろう。
再び訪れたとき、楽園はもうない。

原題は『冬のうた』
これは古いグルジアの歌のタイトル。
"冬が来た。空は曇り、花はしおれる。
それでも歌を歌ったっていいじゃないか~♪"
たとえ冬のように厳しい人生だって、
気の合う仲間と呑んで、歌って、楽しく過ごせばいいじゃないか~みたいな??
花咲く春(幸せ)は必ずやってくるし、
冬に小さな春を見つけることも出来る。
誰も人々の小さな幸せを奪うことは出来ないし、
奪うことは許されない。
えーこ

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