えーこ

わたしは最悪。のえーこのレビュー・感想・評価

わたしは最悪。(2021年製作の映画)
3.8
「母の残像」「テルマ」のヨアキム·トリアー最新作。
ユリヤ役のレナーテ·レインズヴェは、
第74回カンヌ国際映画祭で女優賞を受賞☆

ユリヤは三十路間近で自分探し?
たまにすっごく可愛く見えるけど、
35歳のレナーテはちょっと若者には見えなくて、、
漂う大桃美代子感(←えー)

私は最悪。なんてユリヤは思ってない。
優秀でまだ若い彼女は何者にもなれるわけで、
仕事も男もよりどりみどり、
ただの飽き性にしか見えなかった。
父親から愛情をもらえなかったことで、
男への対抗心?、承認欲求が強く、
いつも背伸びをして、自分に利のある男を選んでる。
人生の主役は私だ、
男や子供のために脇役を演じるなんてまっぴらごめんだ。

そんなとき、自然体でいられるアルヴィンと出会う。
再会はもはや運命?
ハッと時が止まり、駆け出す彼への想い、
二人だけの世界が動き出す。
とってもロマンチックなシーンなんだけど、
恋する乙女に見えなくて、
朝のジョギングしてるオバちゃんに見えてしまった、、(←えー)
"愛してるけど、愛してもいない"
彼女は自分しか愛せない。

設定も演出もユニーク、
音楽も映像もセンス抜群☆
マジックマッシュルームが見せる幻覚は、
老いへの恐怖、女性蔑視への怒り、
MeToo時代の宣戦布告?

すべてのものには終わりがある。
若さも。恋愛も。人生も。
人は病気をすると気弱になるが、
ひと回り以上も違う若い女に弱音を吐く中年男の情けなさよ。
たぶん彼女はまた職を変え、男を変え、
これから先も〜いい感じ♪
これが私の生きる道(笑)
えーこ

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