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雨の日は会えない、晴れた日は君を想うのAQUAのレビュー・感想・評価

3.8
妻がエリート企業の重役で自分も銀行マンとして順風満帆なディヴィス、妻の話す言葉も上の空だったがある日妻の運転中事故にあい、妻は亡くなってしまう。 事故の衝撃からなのか暫く何も心動かされることがなかったが妻が亡くなる直後、病院の自動販売機でチョコバーが機械にひっかかり25セントを5枚使っても手に入れられなかった事を自動販売機のお客様コールセンターに宛てて手紙を書き始める、妻の事故死の事、自分の事を書いていくディヴィス、その後即座に仕事復帰したディヴィスに対し義理父は「壊れた時はまずは解体し中身を確認し直していく、心の場合も同じ」とアドバイスをする。義理父の忠告通り自宅にいると、死ぬ間際に車内で妻がぼやいていた水漏れを2週間放置していた家の冷蔵庫の事が気がかりになりたまらず解体をはじめるが、解体をした事でデイヴィスの中で何かしらの安寧が生まれはじめ・・・

事故後にカレン(自販機の苦情係)に向けた手紙の中でデイヴィスははっきりと妻を愛していないと綴る、それは彼女の唐突な死、永遠の別れにも
関わらず自分の気持ちがどこにも振れない事に対しての言い訳であって(自己防衛ともいえるかな)、だから義理父のアドバイス通り 心の解体をし、組み直し、人としてやり直したい一心で破壊活動を実施したんだと思う、自分は冷酷でとてもつまらなくそしてとても嫌な人間だと
自覚してたら破壊行動なんてしない、逆に守りの姿勢になると思う。
だから一見破壊行動ばかりが目に付くけども至って人間らしい気持ちの表れなんじゃないかなって 観てて思った。

映画.com参照
「ダラス・バイヤーズクラブ」のジャン=マルク・バレ監督が、「ナイトクローラー」「サウスポー」の演技派ジェイク・ギレンホールを主演に迎え、妻の死にすら無感覚になってしまった男が、身の回りのものを破壊することで、ゼロからの再生へと向かっていく姿を描いたドラマ。ウォール街のエリート銀行員として出世コースに乗り、富も地位も手にしたデイヴィスは、高層タワーの上層階で空虚な数字と向き合う日々を送っていた。そんなある日、突然の事故で美しい妻が他界。しかし、一滴の涙も流すことができず、悲しみにすら無感覚に自分に気付いたデイヴィスは、本当に妻のことを愛していたのかもわからなくなってしまう。義父のある言葉をきっかけに、身の回りのあらゆるものを破壊し、自分の心の在り処を探し始めたデイヴィスは、その過程で妻が残していたメモを見つけるが……。

2015年製作/101分/PG12/アメリカ
原題:Demolition
配給:ファントム・フィルム
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