「心臓が欠けています。マイマイガにたべられて」
一度壊したら、仕組みが分かれば、戻るのだろうか。
もう一度、組み立て直せるのだろうか。
真実の途方もなさに、絶望するのだろうか。
意図も簡単に壊せることに、落胆するのだろうか、安堵するのだろうか。
それとももうとっくに壊れてることに気付いていないだけだろうか。
壊しても壊しても、壊れないものだってあるのだろうか。
心って、物みたいに壊せない、分解できない、修復できない、眼に見えない、触れない、こんなにやっかいな物を抱えて人はみんなそれぞれ生きていて、
自分1人でも手一杯なのに、相手の心まで分かろうとして、分からなくて傷ついて、わかったフリして傷つけて、ほんと何なんだろうね。
もう沢山だ、全部なくなってしまえばどんなに楽だろう、そう思うのに、どうして思い出して泣いてしまうんだろうね。忘れたくないんだろうね。
