ドント

ゴジラ キング・オブ・モンスターズのドントのレビュー・感想・評価

4.1
2019年。2014年にゴジラがムートーをしばき倒して数年、巨大生物調査組織モナークにより全世界に怪獣がいることが判明した現在。静かに寝ていたアイツがある事件により眠りから覚め、連鎖するように他の怪獣も覚醒。「ウチのシマで何さらしてくれとんじゃァ!」とブチキレながら、地球の王、ゴジラが目覚める。
混乱し逃げ惑い火に油を注ぐ人類をヨソに、ゴジラ、モスラ、ラドン、キングギドラらがしばき合う怪獣王者選手権。もうどう見てもゴジラ(怪獣)オタクが銭を使いまくりながら「エーッ、それ必要? テーマ性いるかなぁ?」と若干仕方なく人間ドラマを挟み込んだ映画としか思えない。とにかく怪獣の皆さんのデカさや威厳、大暴れに特化していて脚本のバランスが悪いというか映画として気合入ってる部分と入ってない部分との差がすごい。そこは日本のゴジラをリスペクトしてもらわなくて大丈夫ッス。そういう点では前作の方がバランスはとれている。
一方でその気合入ってない部分であってもスケール感やヤバさを細かく差し挟んできやがるので気は抜けない。避難という名の特等席でのバトル観戦とか、もう夢の現実化みたいで大変ですよ。それに加えてさらに話を広げちゃうし。欲張りすぎですわこの映画。
予告でイイトコ見せすぎだったのではなかろうか、との気持ちは拭い切れないし、「17体!」とブチ上げた怪獣たちもn体しか出てこず彼らの都市破壊はちらりとしか見せてくれないのは大いなる不満。まぁ、色々思う部分はあれど、飛ぶだけでご迷惑をかけるラドン、美しく羽ばたくモスラ、ちゃんと強くて怖いギドラ、そしてゴジラがあんなことやこんなことを繰り広げるってだけで今回は充分ではないか、ありがたいありがたい、ともはやラストショットに似た気持ちに包まれていることも事実。来年のコングさんとの夢の王座戦が楽しみです。
ドント

ドント