落語を聞いている様な台詞回しと歴史情緒や当時の男女差についてとても興味の持てる作品だった。
本作で大切な女性キャストは文句の付けようの無い素晴らしさ。見ていてとても気持ちがよかった。とはいえキーマン大泉洋の根っからのハッタリ人生がこれ以上ない位ハマっていて楽しめた。
内容が男尊女卑や離縁を題材にしているだけに重く痛々しいものを想像していたが、途中から未来や希望に溢れた内容とユーモアにかなり楽しめた。特に序盤の東慶寺の荘厳な雰囲気と尼僧の一心不乱に修行に取り組む姿は痺れるものがあった。真面目な雰囲気が有ったかと思えば一転ハチミツ浣腸やハッタリかます信次郎など緩急が絶妙で堅苦しさを和ます素晴らしい展開に最後まで飽きず楽しく見れた。特に大泉洋ファンなら誰しも気づいたであろうほんの少しだが、音尾琢真との絡みは痺れるものがあった。
今では当たり前の男女平等をうたいながら今だに残る日本での女性蔑視の根深さが時代背景から良くわかる作品。悪しき慣習をしっかりと見据える為にも大切な作品だと思えた。
