Yukiko

パレードへようこそのYukikoのレビュー・感想・評価

パレードへようこそ(2014年製作の映画)
4.0
2018年9月9日
『パレードへようこそ』  2014年イギリス制作
監督、マシュー・ウォーカス。

この映画は、イギリスであった1984年から1985年の炭鉱
ストライキの際に、実在の団体であるレズビアンズ・アンド・
ゲイズ・サポート・ザ・マイナーズ(LGSM、別名
「炭鉱夫支援同性愛者の会」)が炭鉱労働者へ金銭支援を
行った話を映画化したものだ。


この映画を観て、真っ先に思ったこと。
1980年代でまだ、炭鉱??まだ石炭が主?と、
不思議に思ったのでちょっと調べてみた。

石炭とは、植物を起源とする化石エネルギー資源。
大昔(数千万年前~数億年前)に植物が湖や沼の底に
積み重なったものが、地中の熱や圧力の影響を受け、
炭素が濃集して石炭が生成されていった。
燃料として用いられる石炭は、火力発電、一般産業の
ボイラ燃料、セメント製造用などに利用される。
鉄鋼を作る際に用いられるコークスの原料にもなる。

・イギリスの発電電力量は、(2016年)
 石炭30%、天然ガス30%、原子力19%、水力3%、
 石油0.9%、その他(再生エネルギー含む)18%
・日本では、天然ガス40%、石炭34%、石油11%
・フランスは、原子力78%、水力12%、その他6%
(以上、石炭エネルギーセンターの資料から)

上記の記載を見ると、石炭は火力発電でまだまだ使われて
いたのねぇ~。
日本では主に海外で掘削しているようだ。

これほど使われているなら、炭鉱閉鎖の道を取らなくても
・・・と思ったが。
サッチャー政権が、赤字の炭鉱を閉鎖する計画をしたのは、
赤字の炭鉱は、政府から補助金を受け取っている。
なので赤字の炭鉱を閉鎖し、補助金支出を削減して、
財政赤字を改善するのが、サッチャー政権の思惑だ。

サッチャー政権の前にストライキは組合側の全面的な
敗北に終わることになった。この炭鉱ストライキの
敗北をきっかけとして、イギリスの労働運動は下り坂を
迎えることになる。
これ以降、イギリスではストライキの数および規模が
急激に縮小する一方、労働組合の組合員数は1980年代
初頭に約1,300万人(組織率約55%)のピークに達して
からは、減少の一途をたどることになったのである。
(国際経済労働研究所から抜粋)
この映画の時代は労働組合の組織が盛んだった頃、
そしてこれを機会に次第に縮小していったらしい。

ゲイに関してはエイズの問題がちょっと怖い。
人にうつさない、人からうつされない…をゲイ本人が
徹底すれば特に同性愛を問題視しないけれど。

な~んてね、ちょっと映画の視点がずれてますか?
Yukiko

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