むらむら

血のエイプリルフールのむらむらのレビュー・感想・評価

血のエイプリルフール(2008年製作の映画)
5.0
普段、映画なんて観ず、女にモテモテで牛ステーキばかり食べてる俺が、気晴らしに自宅の武蔵小杉のタワーアパートのホームシアターで観てみたホラー作品。

4月1日に行われたセレブパーティーの最中、事故でパーティーに参加していた女の子が命を落とす。1年後、当日現場にいたセレブ仲間たちに来た「あなたたちの中に犯人がいる。自白しなければ殺す」という手紙。セレブ仲間たちは、その手紙の通り、一人また一人と、命を落としていく。

まず、1時間30分くらいの作品なのに、冒頭のセレブパーティーのシーンが30分と長すぎる。俺が貧乏なニートだったら

「伏線もクソもないシーンをダラダラ流してんじゃねーよハゲ!」

とブチ切れてたに違いない。

だが、俺は大金持ちのモテモテ男。30分? バイトの残業で21時29分になってタイムカードの前をウロウロするセコい貧乏人じゃないので、これくらいの時間、屁でもないゼ!

せいぜい、俺がこのセレブパーティーに呼ばれなかったことを不思議に思う程度だったかナ。

その後、ようやく30分経ってから、「セレブ仲間が次々に殺されてく」モードに入っていくのだが、いまいち登場人物の行動原理がわからない。主人公の女の子、姿の見えぬ殺人鬼に車で追いかけられて命からがら逃げ延びるのに、殺人鬼が車で去ったら、一転攻勢に出て、殺人鬼を追いかけ始めるの、おかしいでしょうが。あんたさっきまでめっちゃ怯えてたやん。シガニー・ウィーバーかよ。

……と、俺が映画ポリスならこういう重箱の隅をつついてしまうところなのだが、俺は札束のお風呂に入って写真をパチンコ雑誌の広告にアップするくらいの凄い金持ちなので気にしない。

ちなみに、主人公のセレブはスポーツカーで殺人鬼を追いかけていたが、俺がバイト通うのに使ってる4ナンバーのスーパーカーの方が高級車だったかナ。

まぁ、こんな感じで、全編に渡ってゆるーい感じの作品。

俺がfilmarksとやらをやっているような映画ヲタなら

「『ラストサマー』と『スクリーム』足してハラハラ演出をスッポリ抜いたような駄作じゃねーか!」

「セレブがプールで騒いでるのにオッパイポロリが一度たりとも無いって俺を舐めてんのか!」

とアマプラレンタルのお客様カウンターに文句言って返金してもらうところなのだが、俺はヲタではないし、映画を観るより、時給1000円の高級バイトで忙しいセレブなので、そんな無粋なことは言わないでおくことにする。

あと、セレブたちがイチャイチャするシーンがあって羨ましいと童貞だったら思うかもしれないが、俺は毎日美女とキスして鼻同士がガンガン当たってしまい鼻がすりむけてしまうのが悩みのタネのモテ男なので、いちオミクロンたりとも羨ましくもなんともない。

ところで、どーしてもこの作品で、気になることがある。

セレブパーティーのシーン。セレブたちの目を盗んでベッドルームにシケ込み、いちゃつき始めるカップル。

カップル二人が下着姿になり、すわオッパイ……という瞬間に、カメラを手になだれ込むセレブたちがなだれ込む。

「えっ? えっ?」とシーツを抱いて戸惑うカップル。セレブたちは爆笑しながら言う。

「じゃーん。『エイプリルフール』でしたーーー!」

……えーっ!?

これのどこがエイプリルフール!? 

ってか「ドッキリ」やん!

いや、「盗撮」やん!

と、この点だけは、どうしても気になったので、慣れない超高級・四菱ハイユニ万年筆を使って、このサイバースペースに書き残しておくことにする。

ついでに言うと他にも同じようなシーンがあった。

パーティーで女の子がバスケット・ケースの中に入ってる食べ物を取ろうとする瞬間。

バスケット・ケースの中から、バネ仕掛けのオモチャがびよーん。

「キャーっ!」

「じゃーん。『エイプリルフール』でしたーーー!」

……いやいやいや、これも全然エイプリルフールちゃうやろ!!!

絶対、お前ら「ドッキリ」と「エイプリルフール」ごっちゃにしてるやろ!!

……ふぅ。普段冷静沈着な俺が、珍しく、この作品のユルさに、興奮してしまったぜ。

ちょっとこの興奮を鎮めるために、XVIDEOSプレミアムとPORNHUBプレミアムの両方に有料登録している金持ちな俺は、これから、君たち貧乏人を尻目に、世界中の恋人たちに会いに行くことにする。

電脳世界で「筑豊のティモシー・シャラメ」と呼ばれている俺が、次にいつこの下界に君臨するかどうかは分からないが、期待しないで待っていてくれたまえ。ちなみに電脳世界は下等な褪せ人の来ていい世界ではないぞよ。

ではまた!

(おしまい)
むらむら

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