きんゐかうし卿

モンスター・オブ・レジェンドのきんゐかうし卿のネタバレレビュー・内容・結末

3.3

このレビューはネタバレを含みます

 




『ターミネーター張りのタフさを発揮』

自宅(CS放送)で鑑賞。カナダ・米合作のTV用ムービー、原題"Scarecrow"。演技は兎も角、女優陣のセンスが佳い。痛々しく見える傷痕等、ゴア描写もマイルド目ながらもかなり頑張っている。本作と同じS.ウィルソン監督で同じSyfy製作の『クリムゾン('15)』に登場したのが萎凋した雰囲気のクリーチャー、ぞろりぞろりとしたしなやかな動きも悪くない。ただ案山子と呼ぶには語弊があり、その表面も本来の藁製ではなく、ささくれだった鋭角的な黒枝で覆われていた。舞台をどんどん変え、スピーディーに展開するクライマックスは良いが、ラストはもう一捻り欲しい。65/100点。

・上述の通り、本作と『クリムゾン('15)』ではクリーチャーのみならず、全体の雰囲気や流れ、設定等も似ており、脚本や製作等のスタッフや“タイラー”役(『クリムゾン』では“セス”役)のR.ハーモン等のキャストに共通する者が少なからず存在する。

・伝説上のクリーチャーが現われると、ただただ逃げ惑い、最終的にやられてしまうと云うのを被害者を変え、只管繰り返し、クライマックスに突入とパターン化された単調過ぎる展開が故、途中で食傷気味になってしまった。

・ヒエラルキーに則したステロタイプな登場人物達だが、生徒の前で女教師を獲り合う男達と云うのは斬新なキャラクター造形ではあるが、少し無理がある気がする。そしてクリーチャーは、トウモロコシ畑をベースに何処からでも出現可能で、銃で撃とうが、車で轢こうが、タックルで薙ぎ倒そうが、燃やそうが、海にはめようが、挙句の果てには頭を刎ねようが、不死身の無双ぶりを発揮し、とても頼もしい。

・鑑賞日:2019年1月15日(火)