アンデルセンの「裸の王様」…
すごい話だと思う。おれの大好きなお話し…
二人の詐欺師がおしゃれな王様のところへある布を持ち込む。
「バカには見えない布」
王様をはじめ大臣たち取り巻きも群衆もバカだと思われたくないので見えもしないのにその布で作ったお召し物を誉めそやし…王様はその見えない服を着てパレード…熱狂する群衆…一人の子供が叫ぶ。
「王様…裸じゃん！」
皆はビックリしてひそひそ…
「裸なの？ほんとに裸なの？」しかし王様のパレードは続く…
「テレンス・マリックって詐欺師じゃねーの？」
「おっとーケンジ君！滅多なこと言うもんじゃないよ💦
映像の魔術師…今世紀の異才…映画ファンとしてその発言はヤバイよ💦」
「だってこれ…集大成って言うけどつまんないよ！おれ寝たもん💦」
「お…おれも寝たけどさ💦」
ケンジは話はじめました…
「ある大物プロデューサーのもとに1本の映画が持ち込まれました…『バカには分からない映画』だという…『傑作だ！』大物プロデューサーは叫びました…バカと思われたくなくてケイト・ブランシェットもナレーターをかって出てブラピもお金を出しました。ショーン・ペンやジョージ・クルーニー兄貴までバカと思われると困るのでノーギャラでも出たいと駆けつける始末…」
「批評家も観客もバカと思われたくなくて？」
「そう、そこでおれが叫ぶんだよ…『テレンス・マリックは裸だよ！』って」
「裸の王様かよ！」
すると周りの奴らまで…
「だよな…『シンレッドライン』戦争テーマならキューブリックやコッポラの方が面白いし分かりやすい…『ツリー・オブ・ライフ』家族テーマなら俺たちには『万引き家族』がある！」
「何がマジックアワーだよ…曇りの日でいいじゃん」
何だよ何だよ～💦みんなでよってたかって…マリック様はな、マリック様はな…天才なんだよ！お前らみたいなバカには分からないんだよ！
でもおれも少し皆と一緒にディスりたい気もしてきて…
「くっそー」
おれはたまらず城下を飛び出し郊外の荒野に穴を掘ると、その穴に頭を突っ込んで叫んだ！
「テレンス・マリックの耳はロバの耳～💦」
あれ？これ…違う話？
