ピッツア橋本

東海道四谷怪談のピッツア橋本のレビュー・感想・評価

東海道四谷怪談(1959年製作の映画)
4.2
"伊右衛門の地獄門"

かの有名な怪談、お岩さんの話。というか伊右衛門という

まさにテーマは因果応報。序盤ではお岩さんとの結婚を認めない相手方の父上を夜な夜な待ち伏せして切り捨て、
お岩さん姉妹には「一緒に犯人に敵討ちしようね🥺」とうそぶく。
この時点で十分ゲスだけど、江戸に向かう道中で相手方のお兄さんを事故に見せかけ滝壺に落とし、子分と姉妹を夫婦折半することゲスの上塗り。
挙げ句、やっとゲットしたお岩さんに飽きる頃には、他のお金持ちの女と良い仲になり、お岩さんに顔が崩れて悶え死ぬ薬を飲ませて殺してしまう。
そして悪霊となったお岩さんは伊右衛門を呪い殺しにいく。


ホラー的怖さよりも、人道的恐怖が際立つ演出。59年製作作品ながら、音も聞き取りやすく、どこか舞台映画に近い絵作り。
妖艶な赤の照明が効いている。
正直、怖さは感じなかったけど、伊右衛門への怒りで打ち震えた。
誰もこんな奴に優しくなんかするな!一片たりとも慈悲を向けるな!笑

ただお皿を数える場面を期待したけど、それが無くて残念。もしかして自分が原作を勘違いしてるだけか🤔

Netflixさんにはこれを今じゃ無くて夏に配信して欲しかった苦笑

丁寧に心模様が描かれた映画でした。
ピッツア橋本

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