「地球は青かった」という言葉で有名な、人類で初めて宇宙にいったユーリ・ガガーリン。
では問題です。
二番目に宇宙にいった人は?
…恐らく知らないでしょう。僕ももちろん知りません。そう。これなんです。これは映画『きっと、うまくいく』の何気ない授業のシーンでも論じられてます。
如何に偉大なことでも二番目は知られない可能性が極めて高い。
月にいったアームストロング船長も
エベレストを初登頂したエドモンド・ヒラリーも
そして今作のユーリ・ガガーリンも
全員一番なんです。
一番にならないと意味がない。そう聞くと超現実主義のようで嫌気がさしますが、実際のところそうです。人類史に残るレベルの偉業は一番しか名を残せないのです。
その事を重々承知していた当時のソ連の人々は、冷戦真っ最中のアメリカに闘志を燃やし宇宙開発に挑みます。実は世界史の教科書にも少し出てくる世界初の人工衛星スプートニク1号、今作でガガーリンが乗っていたボストーク1号はどちらもソ連の業績。つまり宇宙開発に至ってはソ連の方が秀でたと言えます。それを挽回するようにアメリカは月へ。捏造説も出されていますが、当時、宇宙開発というものが如何に社会に影響していたかよくわかります。
歴史とか伝記とかつまらない。という方には少々退屈かもしれませんが、お決まりの実話終盤字幕もあり、僕は中々良かったのではと思いました( ^ω^ )
ストーリー構成は、ガガーリンが宇宙に行き帰還してくるまで、その間に宇宙に行くまでのガガーリンの生涯を挿入しています。
大作ではないのでCG等は大物作品には敵わないものの、ガガーリンが宇宙飛行に成功したと伝えられた時の仲間、国民が歓喜に沸いた箇所は見る価値ありです。
やはり国家というのはこうであるべきだと。同じ国民が偉業を成し遂げたら家族のように祝うべきだと。ある種のナショナリズムも垣間見れた作品でした(^○^)
ガガーリンは有人飛行に成功するものの、後日のテスト飛行で死亡。未知の世界に挑み続ける勇者は、悲運な最期を遂げる場合が多いですが、彼らの勇気に敬服したいと思います(*^_^*)
惜しいところは、もう少し宇宙美を観たかった。まあその辺は『インターステラー』や『ゼログラビティ』で十分体感できるので、そちらに譲りましょうか(^○^)