Kuri

チャッピーのKuriのレビュー・感想・評価

チャッピー(2015年製作の映画)
3.9
今年の頭には数ヶ月南アフリカで仕事していたので、ヨハネスブルグが舞台であるだけで親近感があるのです。
あのビル!

劇場予告で"第9地区"にもあった夕刻の街を丘の上から見下ろすシーンを観た時に感じた、前作からも強く感じた既視感をこの作品の前半からも強く感じますが、
それが後半になってひっくり返っていくことで、ちゃんとネタ振りになっているのでなんとも気持ちよい爽快感が。

監督作3作品は全て"身体が消えても、心は死なない(精神的な意味ではなく、直接的なもの意味で)"話ですが、
生き死にの境界を曖昧にして"死んでも心の中では生きてるのさ〜"じゃなくて、
"罪を犯した人は相応しく死んで、でも生きるべき人は傷ついても生きる"、
物語の中で太く貫かれた倫理観があってそれを軸にしてお話をぶん回してる。

"第9地区"がそうであったように、話がどこに落ち着いてくのかがわからない展開になってくのですが、最後には意外にも暖かい感情を残して終わっていくあたり、やはりブロムガンプ監督凄い!と再認識しました。
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