苦手な舞台演劇のお話ではあるけれど、メインの視点が脚本や演出側の百田夏菜子だったことは救いだった。
そして、百田夏菜子が居場所を見つけていく話はやっぱり胸熱だし、ラスト、幕が上がるシーンはグッと来たりもする。
ただ、どう考えても不要な独り言連発と、平場と劇中劇(練習)の演技テンションが一緒なのはどうかしてる。
赤と緑が夜の駅のホームで話すシーン、
緑がベンチを立ち上がってゆっくりと二、三歩進み、少し上を見上げて喋り出すとか、舞台でやってくれとしか。
平田オリザの「現代口語演劇理論」には興味があるし共感もできそうな気はするけど、まだまだ残る舞台劇の特殊な「お作法」にはもっと意識的であるべきでしょ、なんてね。
とはいえ、あのももクロを使い、かつ青春譚なのに、登場人物の熱や体温、汗や涙を抑えた演出は、結構、挑戦的だったなと思うし、嫌いじゃなかったり。
ももクロは6人だと思ってる自分からすると、早見あかりを最年長の先輩のとこに置いてたら感涙で干からびてそう。