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とうもろこしの島のmajiziのレビュー・感想・評価

とうもろこしの島(2014年製作の映画)
4.0
ジョージアとアブハジアの内戦ものですが、最初と最後が繋がってあれはこういう意味だったのか、とわかる時に人間の儚さを思いました。

内戦をしようがしまいが、人は日々食べていかなければならない。

厳しい環境で繰り返される営み。

台詞は極力少なく、音楽もほとんどありません。
あるのは自然の音ばかり。

おじいさんが中洲を見つけて土地を耕し小屋を建て、孫娘も一緒にとうもろこしを植える作業のシーンがずっと続きます。

生きることは、日々の暮らし。

殺し合いなどしている暇も無ければ、その虚しさもここに極まれり…

自然のサイクルがただそこにあるだけで、人は実にちっぽけな存在。

凄惨な戦闘シーンなど無くても、より大きな視点から描くことでそれがよくわかる作品でした。
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