Machi

ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたちのMachiのレビュー・感想・評価

4.3
変わり者のジェイクが大好きだった祖父。楽しい作り話ばかりしていた祖父の、最期に遺した言葉に従い、ジェイクはとある小さな島を訪れた。

可愛いくてちょっと怖い、ティム・バートン節が全開のSFファンタジー。鳥に変身する女性。空気より軽く、風船のように飛んでいってしまう女の子。レトロな洋館、幻想的な沈没船、目玉、骸骨、恐ろしいモンスター。監督の大好きなものをこれでもかと詰め込んだ美術は、自身の脳内を具現化したような、独自の世界観を作り上げている。好きな人には堪らない。正直めっちゃ好みです。

ストーリーはSF定番のループの要素が入っているけれど、基本的にシンプルで分りやすい。ちょっとしたロマンスや、頼り無さそうだったジェイクの成長など見所はそれなりにあって楽しかった。

でも結局この世界観にハマれるかどうかが評価の分かれ目のような気がする。奇妙なあれこれの表現にかなり尺を割いていて、その見せ方も浅く広く、とにかく沢山という力加減。世界観にハマれなければ寄り道が多くて散漫な印象を受けるかもしれない。

好きな人はとことん好き。苦手な人にはちょっと退屈。いつものティム・バートン作品。でもそれでいいのだろう。

ヒロインを引っ張る主人公のシーンが一番のお気に入り。幻想的でちょっと奇妙。この世界観が堪らんのです。
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