5000年もの遥か昔、王の圧政に苦しむカーンダックに奴隷出身のヒーローが現れ人々を救った。そして現代、またもや圧政に苦しむカーンダックに再び彼が舞い降りる…。
ドウェイン・ジョンソン主演のDCヒーロー作品。ただロック様が暴れまわるだけの作品だろうと、あまり期待せず視聴したものの、想像以上に楽しめた。
内容はまさにロック様が暴れまわるだけ…なのだけれども、DC世界のスーパーヒーロー、個性あふれるメタヒューマン達が出しゃばりすぎず、空気でもない良いスパイスとして働いていて飽きない。DCならではの美麗な止め絵と派手なエフェクトも健在で、個性豊かなバトルシーンはとても見ごたえがあった。
主人公のブラックアダムの圧倒的なパワーによるゴリ押し一辺倒のバトルが、能力一点特化型のメタヒューマンの介入で単調にならずにすんでいる。
DCのヒーローもの（特にスーパーマン…）はパワーゴリ押しが多く、バトルの印象が薄いのだが、今作は面白いと感じた。脚本が上手い。
見せ場を優先するために大味で（そうはならんやろ…）展開も沢山あるが、主要人物の人物造形についてはきっちり設定を通しているのも好感触。
何だか最初からノリが良すぎて違和感を感じたアダムだが、その理由もちゃんと後半で語られる。
細かいことを気にせずエンタメで通してくれるヒーロー作品は非常に好み。監督の名前を知らなかったのだけど、個人的にお気に入りのサメ映画『ロスト・バケーション』の監督と知って納得。
最近のDCはエンタメに振り切った作品を出してくれるので個人的には今後も期待大。個人的には意識高くなりすぎなくていいので、熱く楽しい作品を期待している。
