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ブラックパンサーのマーチのレビュー・感想・評価

ブラックパンサー(2018年製作の映画)
3.8
今日はなかなかメモリアルな日ですね!
『シェイプ・オブ・ウォーター』
『ブラックパンサー』
『15時17分、パリ行き』
がまさかの同日公開!!

今日はたまたま休みだったので、初めて劇場で3作品をハシゴしたのですが、どれもいい作品だったので意外なことに全く疲れませんでしたよ♪
(残り2作のレビューは、また後日…)


【レビュー】

《陛下、出番です!》

MCU18作目にして、絶好調のライアン・クーグラー監督が手掛けた「ブラックパンサー」単独作品。

ストーリー自体は『シビル・ウォー』後から始まるとはいえ1本の独立した作品なので、今作だけ観ても十分楽しめますが、陛下が初登場して大暴れする『シビル・ウォー』のくだりを観ておいた方が、ある場面で心情的にはグッときます。


意外にも皇位継承に関する“お家騒動”物語でしたが、今までのMCU作品とは一線を画すビジュアルや民族ポップな世界観の“圧”がとにかく物凄い!!

明らかに他のMCU作品とは違う突出した魅力を秘めている作品で、それは即ち「ワカンダ」のMCUワールドにおける立ち位置(隠されてきた場所/秘密とされてきた国)と合致していたのが印象的でした。

アスガルド然り、ワカンダ然り、やはり王国は様々な欺瞞の上に成り立っているんですね。MCU前作(『マイティ・ソー/バトルロイヤル』)の内容的に若干の似通りを個人的には感じてしまったことと、思っていたよりもストレートにテーマ自体が進行していったので物足りなく感じてしまったことが残念でした。しょうがないと言えばしょうがないんですけど、かなり先読み可能な流れだったのも盛り上がりに欠けました…

黒人が出演者の9割以上を占めていること自体が映画的に珍しくて新鮮な訳ですが、それだけに留まらないのがこの作品の素晴らしいところで、超文明国「ワカンダ」の発展した社会的な装いに何度もワクワクさせられますし、それでありながら古風な伝統の残っている感じがとても神秘的!!

ティ・チャラの妹想いのところとか、戦闘シーンはかっこいいのに少し拍子抜けしたお茶目なところとか凄く萌える!笑 🤴王子や国王じゃなくて、「陛下!」って呼ばれているのも新しくていいですよね。本編ではあまり陛下呼びされてませんが… 笑

国王を守ろうと奮闘する戦士・オコエや、スパイ職の元カノ・ナキアも脇役に留まらない活躍をしていてサブキャラにまで行き届いた演出をする監督の繊細さには頭が下がります🙇‍♂️🙇‍♀️ 笑

フォレスト・ウィテカーやダニエル・カルーヤなど、黒人総集結映画だからこそ叶った豪華キャスティングが嬉しくてたまらないんですよ! ここにサミュエルとかモーガン・フリーマンとかいたらもっと面白いことになるだろうな〜とか思ったり( ´∀`)♪

最近のMCU作品の中でも、今作はかなりヴィランが充実しているところが魅力的で、エリック・キルモンガーをマイケル・B・ジョーダンにキャスティングしたことが大正解! ティ・チャラと戦闘力が対等な悪役的立場が作品に張り合いを生み出していて最高😆👍 また、クロウの絶妙に手からすり落ちていく「運」と「強さ」を持ち合わせているところが侮れなくていいですね〜『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』以来の登場も納得の暴れっぷりでした! アンディ・サーキスはモーション・キャプチャーだけじゃないぞ! 生身の演技だって凄いんだ!!

あとシュリ可愛すぎ😻!!!!
聡明でユーモラスな感じとか、発明品に愛情を注いでる感じとか、時折見せる少女の様なわんぱくさとか終始和やかで癒しでした。笑 演じているレティーシャ・ライトの今後にも注目ですね!

何気にダサかっこよくて陛下並みに目立ってたマーティン・フリーマンも忘れてはいけません! 『シビル・ウォー』の頃のスマートさは無くなり、澄ましているのに何かかっこ悪いところが可愛くて好きなんですよね〜マーティンイケオジだわ〜〜 笑 ちゃんと活躍もしてますからね🤗

マーベルのロゴが出てくるタイミングではやっぱりアガるし、スタン・リーが今回はかなり不意打ちで登場したので驚かされました…皆さんも、「そこかよっ!」ってなるはずです。笑

音楽もアフリカンで民族的なものだったので、作品とピッタリ合ってて不思議な世界観に没入できました! 公開前から何度も何度も聴いている、ケンドリック・ラマー完全プロデュースのサントラからは3曲だけでしたが、それぞれ意味がある絶妙なタイミングで流れていたので興奮しましたよ〜、特に大名曲「All The Stars」がエンドプレクレジットで流れた時には嬉しすぎて泣きそうになりましたよー😂 笑
劇中使用曲は3曲だけですが、名曲揃いの素晴らしいアルバムなので、まだ聴いたことない方は是非聴いてみて下さい♪

個人的には統一し過ぎなストーリーラインに難色を示したものの、MCUに新風を吹き込んだという意味ではとても有意義で、映画として人種を乗り越えたキャスティングの構成などの外部的な風通しの良さにも好感が持てる、映画の可能性を広げた力作だと思います。そういった映画的革新を幾度となくやってのけるマーベルは、時代の先端を捉えて切り開いているからホントに大したもんだ!(←何様だ。笑)

最近意味のない「おまけ映像」が続いているといった印象でしたが、今回のそれは次の作品に繋がるであろうかなり重要なものだったので、今回も皆さん最後まで席を立たないように!

ワカンダ・フォーエバー!!!!!!!!


【p.s.】
予告もめっちゃかっこよかったけど、アクションの盛り上がりポイントを集約させ過ぎているので、劇場で観た時に既視感のある箇所がいくつかあったのは否めない。もっと隠しておいても良かったし、予告観てない人はそのまま劇場に行くことをオススメします! その方が「うわぁー😳 」って楽しめるはずだから。

後半のバトルシーンから、ラストの超絶格好良い振る舞いまで陛下の魅力が存分に詰まっていることは間違いないですよ! ほんとにラストはマジでかっこよすぎだから!!(←ギャルか!笑)

ついにMCUの次作は『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』になってしまいましたね〜、さてどうなることやら…ルッソ兄弟なのであまり心配していませんし、あの豪華キャストなら観ているだけで失神しかねない映画的大事件(勿論いい意味で)となっているでしょうからマーベルの集大成的な記念碑作品を大期待しております!

さあ、サノスよ、かかってこい!!
俺が相手になってやる!!!!(無理。笑)

陛下の活躍も、期待してます!


【映画情報】
上映時間:134分
2018年/アメリカ🇺🇸
監督・脚本:ライアン・クーグラー
脚本:ジョー・ロバート・コール
出演:チャドウィック・ボーズマン
マイケル・B・ジョーダン
ルピタ・ニョンゴ
ダナイ・グリラ
マーティン・フリーマン
ダニエル・カルーヤ
レティーシャ・ライト
ウィンストン・デューク
アンジェラ・バセット
フォレスト・ウィテカー
アンディ・サーキス 他
概要:アフリカの超文明国「ワカンダ」の
若き国王 ティ・チャラが、漆黒のス
ーツと鋭い爪を武器に戦うブラック
パンサーとして活躍する姿を描く。
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