子持ちのカイロレン

ブラックパンサーの子持ちのカイロレンのレビュー・感想・評価

ブラックパンサー(2018年製作の映画)
3.5
なんか最近アメコミ映画を観に行くことが、アメリカの正義の葛藤と、政治のメタファーをどう脚本に組み込んだかを確認しに行く作業のようで、全く楽しくない。「ブラックパンサー」もそう。明確な敵が不在で、因果が複雑に絡み合い、かつアメリカに原因の一旦がある、このどーしようもない現実。。。ヒーロー映画を誠実に作ろうとすればするほど、必然的に自分の国の亡霊と向き合うことになり、どんどんカタルシスから遠ざかっていく。ならエイリアンに全部押し付けようと思っても、キャプテンアメリカがそれでいいのかと怒り出す。こりゃ「インフィニティウォー」も気が重いなぁ。かといって「ジャスティスリーグ」みたいになってもキツいし。なんとかヒーロー映画の興奮と、それと気づかせないような高い政治性を両立出来ないものだろうか。そうだ、アベンジャーズの皆さん。今なら日本に安倍と麻生というどうしようもない悪党がいます。ここらで辛い戦いを一休みして、その2人をフルボッコにしてくれれば、カタルシスしかない大傑作が生まれることを約束します。