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キャプテン・マーベルのHALのレビュー・感想・評価

キャプテン・マーベル(2019年製作の映画)
3.9
ずっと縛られたまま闘ってきた。でももう自由だ (“ I’ve been fighting with one arm behind my back. What happens when I’m finally set free?”)

このセリフでぶわっと泣いた、こういうのは弱いんです…。

ワンダーウーマンで感じた違和感を拭い去ったのは、本作に恋愛要素も無く、露出の多いコスチュームでもなく、スカートもヒールもはかされることがなかったからだろう。もっと言うなら、口紅すら引いていない。

あとは字幕が素晴らしかった。女言葉をここまで排除できた作品は珍しい。女言葉自体は、翻訳者の意思ではどうにもならないことも多いらしいけど(排除しても女言葉にしろと返されることもある)今回は良い流れを作ったと思う。吹替もそうだったならいいな。

エンパワメントとしてやっと作られた作品であることは本当に素晴らしいし、大きな一歩であることは評価したいのだけど、やっぱり、今まで作られなかったことの方がおかしいのであって。

新鮮な映像だから引き込まれるが、ストーリーとしてはかなり凡作であるのではないか。これはオーシャンズ8でも感じたことで、今第三の女性解放運動が展開される中、「女性エンパワメントにすれば練り込まなくても売れる」ビジネスをするようになっちゃったのでは…。それこそ蔑視なんじゃないかと、最近のこの流れにモヤモヤを感じてる。

シンプルに、楽しかったことには間違いないんですけどね。音楽すっごくよかったし、、、でもうーんモヤモヤするー!
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