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プリデスティネーションのtransfilmのネタバレレビュー・内容・結末

プリデスティネーション(2014年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

#この映画は、ネタバレが致命的になると思いますので、
#観てない方は読まないほうが良いと思います。

スピエリッグ兄弟監督作品。
この監督は、イーサンホーク主演で「デイブレーカー」
というヴァンパイアの映画を撮った兄弟なんですけど、
「デイブレーカー」は既に内容を忘れてるくらいの作品で、
今までこの監督のことを強く意識することはなかったです。

個人的には、この映画はかなりびっくりさせられました。

何が一番驚いたかと言うと、この映画の序盤、
物語の導入までの道のりがめちゃくちゃ良かったと思う。
なんで驚いたかと言うと、この兄弟監督が登場人物の心理に重きを置いた映画を撮る人とは全く思ってなく、どちらかといえば爆弾とタイムトラベルで派手にやる映画と思い込んでいただけに、かなりびっくりでした。
なので、序盤30分くらいを観終わった時は、
この映画は一体どれだけ面白いんだ!と死ぬほどわくわくするくらいだった。

中盤以降の展開を観て、自分自身の期待とはちょっと違う方向に行ったのが分かって、それで最終的に少しだけテンションは下がったんですが、それを含めても、今のところ今年観た中ではトップクラスで好きな映画です。

この映画、他の映画と比較するなら、スペイン映画の「タイムクライムス」に近い作品じゃないかなと思う。タイムパラドックスを描くことに重点を置くタイムトラベル映画で、でもその代わりに、サスペンスの要素は薄いと思う。個人的な期待は「サスペンス」だったから中盤以降にちょっとテンションが下がってしまったんですけど、逆にタイムパラドックスが好きな人は、この映画は絶対満足いく作品だと思う。
逆に言うと、爆弾とタイムトラベルで派手にやる映画を期待してた人はちょっとがっかりするかもしれません。

卵が先か雌鶏が先か・・というタイムパラドックスの矛盾。
この映画は観終わった後、全てはタイムパラドックスの矛盾に上手く集約されている映画だったと思いました。
「フィズル・ボマー」はまさしく、タイムパラドックスの矛盾を象徴したもので、かつ矛盾を例えたものだと個人的には思えた。
とても良いたとえだと思う。
個人的には、まとまっている映画だと思います!

この監督は、この映画でだいぶ出世したと思う。
さらに言うと、女優のサラ・スヌークと言う人もめちゃくちゃ良かったと思う。
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