しょう

名探偵コナン 業火の向日葵のしょうのネタバレレビュー・内容・結末

3.6

このレビューはネタバレを含みます

約6年ぶり3回目の鑑賞。
劇場版コナンを全作観てきている自分的に、評価が低めの作品だったが、今回その評価を改めたいと思った。
(これまでは正直、最後の美術館崩壊が印象的すぎて、その記憶が強烈過ぎた。)

まず、これまでも好きだったのは、キットが今回『ひまわり』に関わった動機。
『まじっく快斗』も好きな自分としては、寺井の過去に関連するエピソード、寺井と快斗の関係性、そして快斗の思いが垣間見えて、コナンの世界観をさらに深掘れた気持ちになる。

ウメノさんと哀ちゃんの、大人な会話も印象的なシーンだ。頬を赤らめる哀ちゃんが可愛すぎるのは、コナンと哀ちゃんでしか見れない信頼関係が確認できてグッとくる。

そして、今作品でプラスで思ったのが、キッドの行動の一貫性である。
自分が怪盗であり、悪者であるという立場を理解して、いかにコナンに動いてもらうかを追求し、実行しきっている。
真犯人のせいで、自分の株が下がることは明白なのに、それを押してでも、寺井とウメノのために働いた心意気に感服する。

気になった点としては、キッドが新一に化けるの何回目問題、蘭がキッドを新一と思い込むの何回目問題、ゲスト声優が演技力のいる犯人役になるのやめてもらいたい問題などだろうか。
キッドが新一に化けるの、まあ面白いのだが、映画だけで既に4回は化けている気がしており、ネタ切れ…?と思ってしまう。

あと、キッドというカモフラージュによって、「2枚目と5枚目の『ひまわり』を葬り去りたい」という真犯人の思惑が見えづらく、それによってミステリー的なワクワクが減ってしまったことも、作品の魅力を下げている点なのかもしれない。
(犯人が「2枚目と5枚目の『ひまわり』」に拘った理由は分かったが、そこまで拘るに至った背景が薄いのも、残念な部分であった。7人の侍の中でも異質な拘りを見せるシーンや、ひまわりと出会ったきっかけのシーンなどがあれば、入り込め納得感が上がった気がする。)

とはいえ、作品の中でのキャラの行動の一貫性とその動機はきれいに見せており、キッドの細かな立ち回りに注目するとまた楽しめそうな作品である。
次はキッドはどんな感じで登場するだろうか…☺️

そういえば、『オーリバル』への入り方、めちゃくちゃ良かったなあ。
しょう

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