やし

いつだってやめられる 7人の危ない教授たちのやしのレビュー・感想・評価

2.7
就職難に喘ぐ中年の元学者たちが思いついた商売は「麻薬を作って売る」ことだった。


何やらヒットしているシリーズみたいなので、『オーシャンズ』的なものを期待して観てみる。

冴えないオヤジどもが途中、スタイリッシュになったり、最後にひと仕掛けあったりと、似てるっちゃー似てる。

どちらも犯罪映画といえるが、今作でスッキリしないのは、犯す罪が"麻薬"製造密売って…、いくら合法でも…ねぇ?



以下、気になった3点

①そもそも大学などで各分野のスペシャリストとして研究してきた彼らが犯罪に手を染めるようになった社会的背景。
彼らは大学をクビになったり、中華料理店で皿洗いしたり、ガソリンスタンド、土木工事と安月給で暮らしている。
この作品はユーロ圏であるイタリアが舞台な訳だし、ユーロ危機が原因なのかな。
フィクションとはいえ、リアルな怖さ。

②バイトなどでその日暮らしをしていた彼らが麻薬製造、密売によってアッサリとその生活を脱することになる。恐ろしい商売。。
チームのリーダー(起案者)が、「成功しても生活を変えるな」と注意するなか、ほとんどのメンバーが生活水準を大幅に上げて豪華な暮らしをしていた。
中には自ら製造した麻薬に手を出す者もいたり、注意するリーダー自身の着る服も変わっていったり。
やはり《成功は麻薬》だな。

③チームメンバーは皆大学の同窓。
「一生の友は、大学で出会う」と言っていた父を思い出した。
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