みかんぼうや

いつだってやめられる 7人の危ない教授たちのみかんぼうやのレビュー・感想・評価

3.5
イタリアで大人気のコメディシリーズということで、大爆笑系コメディ作品だと思っていました。が、実際にはコメディテイスト強めの可愛らしいマフィア物、という印象の強い作品でした。

とある大学の契約を打ち切られてしまった研究者。そんな彼は、博士号を取得しながら研究者になれずガソリンスタンドや漁船などで働く他の6人の仲間たちと組み、自分たちの専門知識を生かし、ギリギリ合法な麻薬を作って、麻薬製造&密売人を始める。

設定的にまず思い出すのは、個人的に“超”がつくほど大好きなアメリカTVドラマ「ブレイキング・バッド(BB)」。魔が差して自分たちの専門知識を悪用し、犯罪の沼にハマる展開、しかもそれがドラッグ造り&密売、と、設定の入り自体は酷似しています。ただし、こちらはコメディなのでBBほどの濃厚な人間関係と巧妙な話の展開は無く、その設定でエンタメとして軽く楽しめる作品を作ったらこうなった、という感じでしょうか。

しかし、日本でもポスドク問題がだいぶ前から課題となっていますが、イタリアでも同様のことが起きているのだな、と本作を観て初めて知りました。

110分弱の時間でテンポもよく、設定も面白いのでとても観やすい作品でした。が、冒頭のとおり大爆笑コメディを期待していたのでその点はコメディとしてやや物足りず。また、BB的な濃さはないので犯罪物としてもやや物足りず。あくまで気軽に観るのにちょうど良い作品です。

人気シリーズで続編も3本近くある作品なので、積極的にというわけではないですが、重い映画が続いた後などで、“気が向いた時”に続編も観てみたいと思います。
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