しろくま君

怒りのしろくま君のネタバレレビュー・内容・結末

怒り(2016年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

圧巻。いつもは裏切ったり、誰かを信じられない人に対して、何やってるんだこいつはって思うことがあるけど、1人1人が人間だった。

愛する人を信じたいのに裏切ってしまった宮崎あおい。どんなに疑っても信じたいと思う妻夫木聡。この対比が人間味があった。
宮崎あおいの泣きの演技に鳥肌が立った。

本気の怒りに対して、わからない、どうすればいいと考え、たどり着いたのが本気の怒りで答えること。
彼はあの「怒」の文字を見て、何を思ったのだろうか。
「信じてたのに裏切られたのが許せなかった」それは、立派な殺意の理由だと思う。

怒りだけではない、裏切り、信じる、孤独、哀しみ。様々な感情に触れている作品だった。

1番好きだったシーンは綾野剛が「疑ってるんじゃなくて信じているんだろ。信じてくれて、ありがとう」と言ったシーン。
彼はきっと言葉の裏側にある本当に気づける人だったんだろうな。作中では彼のことが1番好きだったので、疑っても自分の気持ちに嘘をつけない妻夫木を愛して幸せだったねと思う。