うるぐす

シン・ゴジラのうるぐすのレビュー・感想・評価

シン・ゴジラ(2016年製作の映画)
4.5
エヴァも、ゴジラも、特撮も、ほとんど見たことない。ただ、なんとなく評判が凄いから、という理由で公開後三日目くらいに観に行ったんです。
そこから、今、二回目観たい。早く。そして、まだ観れてない。二回目こそIMAXで観たい。
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日本人で「ゴジラ」という単語を聞いたことない人って少ないとおもう。いや、ほぼいないのではないか?まあ、21世紀以降は野球選手の果たす役割は少なくなかったと言えるかもしれないけれど。
って。まず、これが凄い気になるんですよ。言ってみたら、人類の立場からすると、ゴジラって「怖い」し、「デカい」し、「ヤバい」じゃないですか。なんなら、一番の大敵なわけですよ。何十年もの間に渡って、日本映画においての大敵を担う。まずこの役割を担ってるって不可思議。だって、自分たちの正義の味方をどんなに替えてもゴジラというラスボスだけは替えないわけですよ。こんなもん、ゴジラからしたら「まだ、俺を産み出して倒すの?」みたいなことですよ。
つまり、実際に存在したら嫌だし怖いのに、どこかで夢見てる存在として日本人はゴジラというものを配置してるんですよね。まさに「敵ながらあっぱれ」といったところでしょうか。
もちろん、この映画を「緊急事態宣言」とか「もう1つの3.11(もしも3.11に東京で原子炉の問題があったら)」という壮大なテーマに位置付ける人がいて、そういう意見からもめちゃくちゃ楽しめるんですよ。とてつもなく壮大なフィクションの中にリアルやドキュメンタリーを移入して、現実世界に訴えかける作品としても、楽しめるんですよ。そういう批評、ブログめちゃくちゃ面白いっす。

ただ、それ以上にこれは「ゴジラは君らのものではなく、日本の夢なんだ。」っていう宣言。それが何よりもカッコいい。はっきりと「ハリウッドがなんぼのもんじゃい」って言っちゃってる。そんなの頭イっちゃってる。でも、それを良しとしてしまう、出来てしまう天才が日本にいたわけで。そりゃ『アオイホノオ』で主人公モユルが「あんのぉぉお!」ってなりますわ。

間違いなく、日本映画の歴史に残ります。
石原さとみも可愛いです。

どーせ長い人生で一回は観るんです。諦めてください。
だったら、スクリーンで観た方がいいでしょう?
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