イザナギ

シン・ゴジラのイザナギのレビュー・感想・評価

シン・ゴジラ(2016年製作の映画)
3.5
これは怪獣映画ではない。
怪獣映画だと思って見ると、しっぺ返しに合う

前評判が結構高いのもあり期待していたが、期待を超える作品ではなかったかな。

ひらたく言うなら、交渉人真下正義みたいな映画

ゴジラは怪獣というより災害の具現化的な位置にいて、ゴジラ討伐より人命優先。

まあ、現実的な目線で見れば全うな考え方ではあるが、所詮は映画なのでそこに変なリアリティーいるかな?とは思った。

原発事故発生時の記者会見をあからさまにモチーフにしてるシーンがあったり

アメリカをわざわざ『かの国』と比喩して批判する凶気の桜チックな右翼イズムがちょいちょい飛び出す

うん。結局何言いたいのかわからない。

良かった点はキャスティングが脇役に至るまでわかってる人選だった事。

ゴジラが進化するという新しさと映像の迫力の凄さ

微妙だった点は、映画の8割が政府側の中の『ゴジラ対策に奮闘する人間ドラマ』で、ゴジラは2割程度しか登場しない。

そういう意味で、前述した通りこの映画は怪獣映画ではなく、人間ドラマの映画。

そしてエヴァの庵野監督が監督を務めている関係なのか、エヴァの音楽が流れる。一回目は面白いと思ったが、何回も繰り返し流れてくると流石に飽きてくる。

あと映画の殆どは会話劇だが、肝心要の会話が全体的に早口で非常に聞き取りにくい。字幕をつけなかったのを非常に後悔してる

新しいゴジラ映画として、悪くはないが今後同じ展開でシリーズ化するとしたら、もう見ないかな
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