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シン・ゴジラのhitomaのレビュー・感想・評価

シン・ゴジラ(2016年製作の映画)
4.6
2016年の邦画話題作。巨大不明生物ゴジラに対する日本の縦割り行政や、会議のための会議を痛烈に批判・風刺しながらも、その中でもがき、解決策を見出そうとする登場人物たちの熱い群像劇。演出面は音楽や台詞回し、画面の構図の作り方や頻繁なシーンチェンジなんかも含めて庵野秀明のエヴァを大いに踏襲していて、全編を通して新劇場版:序のヤシマ作戦を彷彿とさせる。ヤシマ作戦を見て興奮する人なら必ず本作も面白く感じるはずだし、きっと石原さとみが葛城ミサトに見えてくるはずだ。

キャストは328名という驚きの数で、誰もが見たことのある主役級の有名俳優がちょっとした端役をやったりしていて、それが逆にゴジラの神々しいまでの絶望感を描く事に成功している気がする。

娯楽映画として本当に面白い作品だった。2014年のハリウッド版ゴジラも観てみようと思う。
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