【ネタバレなし】
当時、他の作品目的の映画館で流れた今作の予告で、特殊な音響効果のピンポイントで耳元に「ちょうだい」と囁かれるのがやたらと怖かったんだけど…
冒頭の過去の惨劇シーン、このタイトルに加え照明やセットのためか、舞台での劇中劇だと勘違いしてしまった。
現実に起こったことなら、もう少しリアルな画面にできなかったのか…
或いは過去の出来事ということなら、荒れたモノトーン映像でも良かったのでは。
しかも早いウチから現実での襲撃シーンが展開されるが、ホラーというよりはモンスター的な映像になってしまっている。
正体（姿）もクリア。
序盤での展開…というよりはクライマックスまで全身像は見せない方が、まだ怖かったように思う。
それと、音楽。
いかにも「これから怖いことが起こりますよぉ〜」というあまりにも迫力のある狙いすぎた音が少し前から流れ出すので、ちょっとシラケてしまった。
所謂”業界”の描き方が、なんというか前時代的な素人目線過ぎ。
いくらなんでも、ちょっと古い…
例えば枕営業やそういった行為を望む業界人の描き方にしても、もう少しリアリティのある描写をして欲しかった。
観ているこちら側からすれば、作った側がまさにその業界の人たちな訳だし。
クライマックスシーン、大分チグハグ過ぎる。
そもそも一般公開なのか関係者のみの試写なのか…よく分からなかった（なぜなら客が居なかった）
キャラ的に温存したい人物だったら、既に殺されていなければいけない場所にせめて居させないで欲しい。
一番怖いモノである筈のモノが、あんまり怖そう（強そう）じゃない。
倒せそう過ぎる。
全体的に映像のライティングが雑過ぎた。
物語の構成の破綻や、とにかく色んなモノがこれ程までチグハグだと、逆に何か大きな負のベクトルが働いたのかな？と勘ぐってしまった。
むしろそっちのリアルなドキュメンタリーを映画にした方が面白いのでは？…と思ってしまいました。
