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熊楠・KUMAGUSUのshibamikeのネタバレレビュー・内容・結末

熊楠・KUMAGUSU(1991年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

南方熊楠先生に関して、自分は水木しげる先生の漫画「猫楠」で読んだ知識しかないので詳しくはさっぱり知らないけれど、とにかく破天荒な学者先生ということで偉人先生なのであらう。
 若い頃から、天才的なかしこで学問先生に励み、ロンドン留学時にも外国人先生相手に討論(英語)先生で負けないタフな頭脳先生を有していたさうな。カッコいい!
 ただ単に頭が良いだけだと、ふーんあっそ、で終わるけれど、熊楠先生の場合、なんと言っても魅力先生はそのキャラクター先生であらう。名前の熊の字の如く野生児を地でいくやうな豪快さ。自然を愛する深い宇宙愛。数々の伝説先生があるさうだけれども、何ともイカす。

そんな熊楠先生が生涯研究したのが粘菌先生。
粘菌先生の研究を通じて熊楠先生が掴みたかった真実先生は生命先生の神秘先生…と私は思っているけれど、だうかしら。もっと宇宙先生すべての真実先生を知りたがっていたのであらうか?わかりません。

 映画先生の中でサラッと言われていたが、通常、生き物先生というのは体内で生命先生を活動させ、その結果として外へ変化を出すとのこと(花先生であれば花先生が咲く的な)。しかし、変化が表出した時というのは生命先生としてはほとんどその活動が終わってしまった状態らしく、その観察先生が難しい。
 そこで、面白い存在なのが粘菌先生などの菌とのこと。
この先生らは、生命先生が剥き出しの状態で存在しているらしく、生命先生の神秘先生を観察先生・研究先生するのにお誂え向きということであった。


本作先生は資金難のために、撮影先生が途中で中断先生した作品先生とのことで、25分のパイロット版?のものしか無いさうである。本作先生の存在は噂には聴いていたが、今回の山本監督先生特集先生でやうやく鑑賞に至った。とりあえず普通に面白かった。
 なんと言っても自然先生の風景先生が圧巻先生であった。
 ダーマチ先生の関西弁がチンピラ過ぎる気が最初はしたけど、観てる内に慣れた。実際の熊楠先生はもっとドギツイのかも知れなさうである。


パイロット版の内容としては、熊野の森で熊楠先生が粘菌先生の採取先生と研究先生をひたすらしていて、そこへたまたま出会った植物マニアの人間との交流先生や、宿屋先生での宴会大騒ぎ(熊楠先生の特技はゲロを自由自在に吐きまくること。ばっちい!)、弟夫婦とのてんやわんや口論シーン、神島(かしま)という植物先生の楽園先生のやうな島に行くシーン、なんかがあった。
 この他、粘菌先生かなんか得体の知れないもののズーム映像先生もいくつか見れるのだけど、本当に神秘的で強く魅せられた。

山本監督先生が本作先生を最終的にだういうストーリー先生にしやうとしていたのかは皆目わからないけれど、熊楠先生の生涯先生を描くつもりだったのか、何か大きなエピソード先生に焦点を当てるつもりだったのかは気になった。


上映先生終了後、山本監督先生のトークショー(飲酒したらしく赤ら顔先生であった)。
 現在、新しい熊楠先生の映画完全版先生を構想中とのことで、撮影実現に期待先生。とにかく資金集め先生がネック先生らしい。お金持ち先生の皆さん、資金提供先生を頼む!
 撮影中断に関しても当時、相当粘ったさうである。プロデューサー先生が3回代わり、資金提供者を求めて山本監督先生はめぼしさうな社長100人以上と会って説得先生を試みたらしい。何か就活100社落ちたとか女性100人から振られたとかで落ち込んでられないやうな勇気先生を貰えるエピソード先生に思えた。山本監督先生自身、この当時が一番キツかったとのこと。しかし、奔走の甲斐なく撮影中断となってしまった訳で、その無念たるや相当なものと推察する。
 山本監督先生自身、熊楠先生の大ファン先生らしく、思い入れ先生もかなりあるとのこと。是非とも新・熊楠映画先生の撮影着手先生を祈るばかりである。


熊三毛 心の一句
「秀才に 憧れ続け はや中年」
(季語:中年→冬)
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