J四郎

グレイテスト・ショーマンのJ四郎のレビュー・感想・評価

グレイテスト・ショーマン(2017年製作の映画)
3.9
興行師P・T・バーナムの伝記映画でありミュージカル。
この映画自体がショーを体感しているようで、劇場で観た方が良かった作品だった。

お話しはバーナムが貧しい少年時代から成り上がって行くまでを描いている。序盤は彼のサクセスストーリーが見ていて痛快に感じる。
とはいえ彼よか種々の問題を抱える団員たちのほうに感情移入してしまう。どうせなら彼・彼女らのドラマにもスポットライトを当てて群像劇にしてくれればもっと良かったかもしれない。

なんせこのバーナム君は成功だけに邁進する男なもんで、ともすればクズ野郎に見える部分もあるから。(のちに改心するとはいえ)まあ、実際に大成功を収める人間っちゅうのはこの手のタイプなんやろけどね。
全てを無くし、本当に大切なものに気付いて再起する!・・ってのは感動的だが、あまりに唐突なんよな。冷静にドラマだけ見れば出来が良いとは思えなかった。

しかし、そんなのはこの映画には大した問題ではないと感じた。音楽もミュージカルシーンも素晴らしい出来栄えで、テンポ良く魅せてくれます。
特に団員たちが繰り広げる歌とダンスは鳥肌もの。ここだけでも観て良かった!と満足させてくれた。
作品の説明不足や描写不足なんぞ吹き飛ばして、考えるな感じろ!ちゅうもんかな。

確かこの作品は公開前は評論家の評判がよろしくなかったはず。それでも蓋を開ければ大ヒットしていたので、劇中のサーカスそのまんまやん。
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