GreenT

プリズン・エクスペリメントのGreenTのレビュー・感想・評価

1.0
これは実際に行われた実験の映画化なのですが、めっちゃ胡散臭いです。

1971年にスタンフォード大学の心理学者フィリップ・ジンバルドーが、「個人の性格より、社会での役割の方が、人間の行動に影響を与える」という仮説を証明するために行った実験で、大学の地下に仮設刑務所を作り、大学生たちを一日15ドル(今の価値だと100ドルくらい)でリクルートし、看守と囚人に分けて、どういう行動を取るかを観察した。

被験者の大学生たちがみんな可愛い若手俳優ばっかりで、ほとんど緊張感なかったです。実験の最初は、リアルじゃないんだとナメくさっていたのがだんだんマジになってきて・・・って若手俳優たちはなかなか名演で健闘していたと思うのですが、全然ハラハラしなかった。虐待の内容も残虐じゃないけど、実際にひどいことをするかどうかということより、緊張感を生み出す演出に乏しいなと思いました。

刑務所の設定が本物の刑務所と全然違うし、だって、囚人にワンピースみたいの着せたり、看守がサングラスをしていたり、B級映画というか子供が考えるような設定で、これが本当だったらそれだけで真実味に欠けるよなと思ったんですけど、ウィキによると本物の実験も本当にこの通りだったらしいんです。アホか!

で、暴力的になってくると、ジンバルドー教授がわざと止めないんだけど、この人実験とか学術的な結果より、下世話な怖いもの見たさ的な俗っぽいところがあって、こんな人が大学教授?心理学教えてる?ってそっちの方がよっぽど怖かったです。

うーんなんかこれ以上語ることないなあこの映画。元々の実験が心理学的に何も深掘りしていないのに、それを映画化しても何も見るべきところはないというか。
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