なんか似てると思ったらやっぱり『フリーソロ』の監督だった。主演のうちの1人でもある。自身もアルピニストだったとは知らなかった。
これがフィクションじゃないというのが本当に驚き。実話にこんなに凄まじいことされたら創作はお手上げだ。
建物に囲まれて暮らしてて普段自然の地形を見ることはあまり無いけど、たまに旅行先なんかで巨大な山や切り立った崖とかを見ると、この地球の壮大さと人間のちっぽけさに打ちひしがれるような気持ちになったりする。
頂点が雲に隠れるような山、“生身の人間の力じゃどうしたって辿り着ける場所じゃない”って感じるのが普通なはずだ。だから昔から人々は山を神様と崇め奉ったりあの世と繋がる場所と考えたりしたんだろう。
なのに、どうして命の危険も顧みずにこんな恐ろしい挑戦をする人達が一定数いるのか。控えめな表現をしても、狂人だと思う。
しかもメルー登頂は普通に想像する登山とは全く違う。斜面じゃなく直立した壁を登る作業だ。（地面に置くタイプじゃなく空中に吊り下げるテント、僕ならきっと一睡もできないだろう）
ヒトはヤモリのように壁を登るようには創られていない。生物としては理に適っていない行動。
でもきっとこういう挑戦者達がいたからこそ、我々人類はここまで進歩してきたのかなという気もする。
1回目、頂上を目の前にして降りる決断できたの、本当に偉い、流石プロフェッショナルだなと思った。でも2回目、前回よりも過酷なその状況でもう一度挑戦する？？どう考えても正気じゃない。果たして登頂は成功するのか、本当にドキドキしながら観れた。
