これ連続ドラマだったら同寮の娘達とのドラマとか、仕事場での人間関係や成長譚をもっと深堀り出来ただろうなあ。
意地悪な登場人物も出てくるけどチョイ役だったりすぐ仲間になっちゃうので、メロドラマ的には物足りないです。
でも、あえて淡々と描くことで彼女の辿った皮肉な人生が浮き彫りになってるような気もする。
遠く離れた土地に行くしかないという運命。
不安から始まる恋愛。
悲劇から好転する彼女の人生は実に儚い。
愛すべき故郷で人生を全うしたかったはずなのに居場所がないという事実。
彼女の浅はかな選択が帰る故郷すら奪ってしまうという皮肉。
ドラマチックな悲劇ではあるんだが、その一連の経験が血肉になって、妥協ではなくちゃんと自ら決断を選ぶ姿が描かれるので爽やかな終わり方でもあります。
オープニングと対比して明示する成長の表現が上手いと思った。
