J四郎

ゴースト・イン・ザ・シェルのJ四郎のレビュー・感想・評価

3.5
「攻殻機動隊」を原作としたSF映画。
主演はスカーレット・ヨハンソンで、日本からは桃井かおり、そしてなんと荒巻役はたけしが演じている。

原作は相当前にアニメで見たことがある。あのマトリックスにさえ影響を与えたほどで、今の時代を予言したかのような先鋭的なものだった。
僕はそこまでファンじゃなかったんで記憶が曖昧だが、専門用語が飛び交い、哲学的な内容も含む凄まじいモノだったと記憶している。
これまた記憶が曖昧だけど今作はお話も全然違う気がした。

この世界観を曲りなりにも実写化してるから今の映像技術の進歩は凄い。あの頃に作ってたら間違いなくチープな代物になったはずだから。
とはいえ、「ブレードランナー2049」直後には観ない方が良いかな?似たような世界観(当たり前だけど)だがあっちの方が各段に映像表現は上ですから。

コレって原作を全く知らん方がひとつのSF作品として楽しめるかも知れない。知ってると色々と相違点が気になって入り込めないかも。
特に主役は名前も人種も全く違う。そしてこの人は原作の草薙素子に比べるとずっと人間臭いのである。彼女の人間ドラマに重きを置いた感じかな。
(なぜミラなんて違う人物が出てきたかは後に種明かしがあったが)
なのでより一般受けしそうなエンターテイメントに仕上がってるけど、作品の持つ異様かつクールな雰囲気や重みはすっ飛んでる。

バトーさんも結構頑張って再現されてるけど、あの眼は実写でするならちょいサイズが小さいかも?ヘンにカワイク見えちまうぜ。
この人ら、洋ゲーあたりのムービーっぽく見えなくもない。
そして攻殻機動隊といえばタチコマが出てこんやん?と思ってたら、一応それっぽいのは出てきました。こっちは全ッ然可愛くなかったが。

日本での反響がイマイチだったので、公開当時からそんな感じか?と思ってた。なので全然期待せず観たけど思ってたよりは楽しめました。
ストーリーは消化不良気味だしクライマックスも盛り上がりは今一つだったけどね。
これがシリーズの始まりだぜ!みたいな終わり方をするけど、続編ってあるんだろうか・・・。
J四郎

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