このレビューはネタバレを含みます
内勤一筋のCIAおばちゃん分析官が、パートナーの死をきっかけに現場のエージェントに転身。スパイとしてはど素人の彼女が派手に暴れまくる、コメディ・スパイアクション映画。
とにかくキャラが立っている。主役も脇役もみんな激しい(笑)。
でも単にキャラクターの派手さで勝負するのではなく、それぞれのキャラに色々な仕掛けをしたり、面白く絡ませたり。キャラクターそのものに惹かれるというよりも、キャラの関係性がとても面白くて、キャラクターにストーリーが呑みこまれてしまうことなく楽しめた。
個人的には、敵であるレイナとスーザンの関係が気になったかな。
敵なの? 味方なの? やっぱり敵なの? みたいに微妙な二人の関係が最後までわくわくした。
コメディなんだけど、しっかりスパイアクションしていて、主役のメリッサのアクションがキレッキレ!
内勤一筋のおばちゃんだけど、実は素質は十分あるし、分析官としてはトップクラスなので、ど素人が運とラッキーでドタバタ駆け抜ける物語ではない。
前半こそそんな雰囲気が出ているけれど、半ばを過ぎるといい感じにぶっ飛んだスーザン(メリッサ)が派手なアクションで魅せてくれる。
分かりやすい物語だけど仕掛けはしっかりしてあって、スパイものとしてもきっちり楽しめたのが嬉しかった。
ただ、少しだけグロ表現あり。
さくさく人が死ぬし、血も飛ぶ。なので、苦手な人は注意が必要かも。
それと、前半が少しだるいかなー。
会話中心でアクションはあまり無し。スーザンがまだおばちゃんから一皮剥けてなくて、控えめなトーンが続く。
中盤以降は一気に疾走感が増して、メリッサもステイサムもみんな突き抜けていくから、見終わった後はスカッとしてる(笑)。
とても面白い映画だったけど、一点、ラストシーンは個人的にはいただけなかった。
なんであの場面を入れたのか、意味が分からない。
無い方がぐっと締まった面白い終わり方だったと、私は思う。