このレビューはネタバレを含みます
散りばめられた伏線、残された数々の謎、魅力的なキャラクター達の活躍、ローグワンも含む過去作へのオマージュ。
高まる期待、上映開始の興奮そして落涙。
文字通り「世界中が待ちに待ったスターウォーズの新作」としてはその役割を十分に果たしたと思う。
選ばれしもの=スカイウォーカーの血筋ではなく普通の人々にも希望を見出す演出は、おそらくこの新シリーズの軸になるのかもしれない。
.
しかし一つの作品として冷静に見るならば、粗が目立ち過ぎていて、映画としての完成度は低いと言わざるを得ない…。
前作への反動からか、今作は観客を「裏切る」ことを念頭に置きすぎたが故、その場しのぎで繋がらない印象を受ける。
.
・ファーストオーダーと反乱軍のやり取りは結局ただの追いかけっこで、なかなか話が進まない。
・レイとルークの修行も、ルークが小物なのか大物なのか設定がブレるせいで、これまたなかなか話が進まない。
・通信機能とか思念送信機能とか宇宙遊泳とか、フォースによるWIFI的なアビリティがどんどん足されていてもう何がなんだか。
・激レアスキルかと思われたコード破りの達人が実は2人いて、それがたまたま同じ牢屋にいたってそんなんあり？せめてカジノで負けたことで襟の花を取られていて…とかあるのかと思ってた。
・ルークが逝く意味が分からない。思念を送っても結局死んでしまうなら、実体で乗り込んでも結果一緒では？？
・マスターヨーダには鳥肌だったが、出てくる条件って何？今までルークの前に出てこなかったの？
・言いたかないけど、ローズのキャスティングには疑問符。
.
マスターヨーダは「失敗にこそ学べ」と言った。
全てのスターウォーズファンが、フォースと共にありますように。
