ロックウェルアイズ

国際市場で逢いましょうのロックウェルアイズのネタバレレビュー・内容・結末

国際市場で逢いましょう(2014年製作の映画)
4.6

このレビューはネタバレを含みます

朝鮮戦争興南撤収作戦にて父と妹とはぐれたドクス。
「釜山の国際市場で会おう」
その言葉が形になる日を信じて、ドクスは一家のために命がけで、しかしいつも笑顔で働き続ける。

朝鮮戦争から現代へ。
1人の男の波瀾万丈な人生を通して韓国激動の歴史を追体験する。
内容は、山あり谷ありなドクスの一生というシンプルなものだけど、とても良い作品だった。

現代と回想を交互にして振り返る。
日本人もそうだったんだろうけど、戦争後必死に働き復興に沸いた、当時の韓国人の勢いが伝わってくる。
時にドイツの炭鉱で、時にベトナムの戦場で、悲劇と喜劇を繰り返し、時代は流れていく。
どんなものよりも大切な家族、どんな時も心配してくれた妻、どんなところへもついて来てくれた友人、どんな事があっても拠り所だった国際市場。
過去とオーバーラップする部分が多く、ベトナムで少女を救う姿は父親と重なった。
父親を待ち続けて、気づけば父親よりも歳をとった。
自分を待つのは老いだけだけど、ドクスは今も父親を待ち続ける。

妹との再会シーンには大号泣。
本当に悲劇と喜劇のバランスが上手い。
韓国映画のワチャワチャってなんでこんなに尊いの?
奥さんとの馴れ初めも初々しくて好き。
「国際市場で逢いましょう」
本当にこの一言に尽きる。
多少盛ってる部分はあるけれど、目頭が熱くなる興奮と感動のある作品だった。
(老けメイクは違和感しかなかったけど、芝居で補完していたので👍)