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スティーブ・ジョブズのBATIのレビュー・感想・評価

スティーブ・ジョブズ(2015年製作の映画)
3.6
これは「ソーシャル・ネットワーク」に不快感をもった人は絶対向いてない。逆に好きな人はハマれる。時代を作った共感能力を持ち合わせない人でなしのステージの物語だ。

第1幕、第2幕、第3幕と時代を超えてプレゼン直前のスティーブの舞台裏を見せるが、「バードマン」のような舞台内舞台が描かれており、ノンストップであらゆる人物との言葉撃ち合いの応酬が爽快。長回しやフラッシュバックを交えたシーンといい素晴らしい。

ただ、第3幕になってブレーキがかかるというか、物語を纏めに入っているような普通の映画になってしまった。ここがダニー・ボイルの善意を良くも悪くも感じた。

認知しない娘の存在が重要だ(その母は実は重要ではない)。指揮者のごとく全てをコントロールしたいスティーブにとっての娘はその言動も自身のコピーのよう。スティーブはリサをコントロール出来ないことは理解できてもリサが何故そうするのかは理解できない。

人でなしの天才にしか見れない風景。オススメは出来ないけど自分は大好き。
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