れれれざうるす

ビッチハグのれれれざうるすのレビュー・感想・評価

ビッチハグ(2012年製作の映画)
4.2
「シンプルシモン」はラストの素晴らしさに息ができなくなった大好きな映画なのですが、同監督作品の本作でも同様の気持ちが長時間味わえます。つまり死にます。死因は“好き”です。
初っ端からオープニングで素敵な音楽と共に流れる“死ぬまでにしたい1000のリスト”に心を掴まれます。

主人公クリスティンは高校卒業を機に憧れのNYへ旅立ち、田舎な地元、仲の悪い姉、そんなとこで一生を過ごす自分から抜け出して人生の勝ち組になる。
と計画してたのも束の間、
遊び相手の男の家にいたボーイッシュな16歳の妹アンドレアとスウェーデン最後の夜を楽しんでしまい、NY行きの飛行機を逃してしまう。
バレるわけにはいかず、NYに行ったふりをしてアンドレアの家に居候する。

見た目も性格も生き方も真逆な少女二人なわけだけど、友情を超えた絶妙な心理描写が上手すぎ。
原題は「Bitch kram」
kramはスウェーデン語でハグという意味。友達以上恋人未満という言葉はよく使われるけど同性でもそれはあるのだなと。
どちらかというと家族愛に近いのかもしれない。

「シンプルシモン」の監督ということもあって音楽も何もかも素敵。夏のスウェーデンというのも良い。
好きなところがありすぎて良さを伝えられません!