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黄金のアデーレ 名画の帰還のKEIのレビュー・感想・評価

3.9
オンライン試写会にて鑑賞。
クリムトの名画『アデーレ・ブロッホ=バウアーの肖像Ⅰ』を自分の元に取り返そうと奮闘する現在に、ナチの統治下で幸せを引き裂かれた過去を織り交ぜながら描いた作品。
絵画を取り返すことは、すなわち、かつて迫害されたユダヤ人としてのアイデンティティを取り戻すことでもあるのだと伝わってくる。
ウィーンが舞台とあって、画がとても美しい。回想シーンは、映像が淡く仕上げられており、過去の悲しさを際立たせる。そして何と言っても、『黄金のアデーレ』は、画面を通してでも、息を呑むほどの迫力、美しさだった。
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